これまで革の切断、革の穴あけについて必要な道具を紹介してきましたが、今回は、革の下処理と接着について、必要となってくる道具を紹介させていただきます。
レザークラフトでは、革を貼り合わせて縫い合わせる前に床面を磨くという作業工程が必要となります。これが革の下処理的な工程ですね。
なぜ、革を貼り合わせ、縫い合わせる前に床面を磨くことが必要なのか。
次の2つの理由を挙げておきます。
①縫い合わせてしまうと床面を磨くことができない部分がでてくる。
②革の裏目の処理(床面の処理)。
革には表面のツルツルした部分と、裏面のザラザラした部分があります。(ツルツルした面を銀面なんて言ったりします。)
床面というのは、裏のザラザラした部分です。
床面の処理は裏面のザラザラした部分を処理していきます。
簡単に考えれば、ザラザラした部分を処理して整えていくって考えれば理解しやすいですね。
つまり、床面の処理は革の毛羽立ちを抑えて整えていくこと。
そうすることによって、作品の出来の向上と耐久性を高め保護する役割もあります。
作品の質を高め、、耐久性を高めるために床面の処理は欠かせない作業工程になるということですね。
この作業をやるかやらないかで作品の仕上がりや、手触りなども大きく変わってきます。
作品が完成してから下処理をやっておけば良かったってならないように、しっかりと処理をしていきましょう。
今までは床面を処理することの目的や重要性を話してきましたが、次に本題の床面処理で必要な道具について紹介をしていきます。
ここからが本題ですね。
ここからは、ちょっと普段では使用しない専門的な道具が必要となります。専用な革の磨き材を使っていくということですね。
代表的なものにどんな種類があるのかみていきましょう。
床面処理、革の磨き材(処理材)の種類。
CMC
トコノール
トコフィニッシュ
などがあります。
(この3つはホームセンターなどでレザークラフトのブースがあれば品揃えされていることが多いです。)
それぞれの特徴をみていきます。
①CMC
革のコバ、床面の毛羽立ちをおさえる粉末の磨き剤です。水またはお湯に溶かして使用します。溶かす割合を調整できるので、好みの濃度に調整する事が出来ます。溶解後は透明の液体になり、臭いもなくなります。
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②トコノール
床面・コバの仕上げ剤です。のばすように床面・コバに塗り、生乾きの状態でよく磨きます。トコ面を美しく仕上げる効果、革の保護や防汚効果があります。白い液体です。
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③トコフィニッシュ
革の床・コバ磨きに使用します。
毛羽立ちを押さえ、滑らかで艶やかに仕上げる無色透明の磨き剤です。
水性で臭いもなく、安全に使用できます。床面の手羽立ちを抑え、革に艶を出してくれます。
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私は、3つとも使用させていただきましたが、私のおすすめはCMCです。
メリットはコストパフォーマンスと好みの濃度に調整することができるということです。(1個あれば結構な量を作ることができます。)
デメリットは、水またはお湯に溶かす必要があることで、完全に溶けるまでに時間がかかってしまうということが挙げられます。
使用方法:CMC3gに水か湯200ccを加え、半日放置して完全に溶解させから使用。
(詳しい使い方については別の機会に説明させていただきます。)
あとはトコノールもあると便利です。
色をつけることで、染色しながらのコバの処理にも使用できます。
ガラス板
次に必要となるのはガラス板という道具です。
革にトコ面処理材を塗ったあと、床面を滑らかに仕上げるという工程に移ります。
そのときに、厚みのあるガラス板という道具を使ってトコ面を磨いていきます。
この道具を使用することで、広い範囲を均等な力で磨くことができます。
また、この道具は革を漉く時に漉き台として使用したりします。
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代用品もあるかもしれませんが、トコ面の処理材とガラス板は基本道具なので用意することが必要ですね。
そして、トコ面の処理が終わったら、革と革を貼り合わせます。(うまく貼り合わせるコツは別の機会に説明します。)
革と革を張り合わせる接着剤は主に2種類あります。
ボンド系:木工用ボンド、Gクリヤー、G17等
ゴムのり
用途的にはほぼ同じですが、ボンド系は革同士を貼り合わせるときや糸をとめるとき、裏貼りするときに使用します。しっかり貼り付けたいときに使用するイメージですね。
ゴムのりは、ボンドで接着しづらい箇所や仮止めするときに使用します。
ヘラ(ボンドやゴムのりを塗るときに使う)があれば便利です。
この中で私が主に使用しているものを紹介しておきます。
①Gクリヤー
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②G17
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③木工用ボンド
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この3つは所有しながら用途に合わせて使用しておりますが、Gクリヤーと木工用ボンドがあればこと足りると思います。
今回は革の下処理と接着について必要となる道具を紹介させていただきました。
ここで紹介している道具は私が使用したことのあるものだけを紹介しております。
一緒に勉強しながら楽しいレザークラフトライフを楽しみましょう。